高松多肥下町の住宅

高松のサンゲンカク

高松市郊外の住宅地の1区画にある。敷地はくさびのような細長い三角形をしており、香川特有のため池に面しているため、広々とした空が印象的である。主架構(三間角)の内部には壁をつくらず、のびやかな18帖の空間を1階2階にそれぞれ持つ。2階の使い方の希望から、階段を中央部に配置したことにより、1階では玄関と食事スペースを階段が緩やかに区切っている。台所、浴室、トイレ、玄関、ポーチを下屋として、L字型に廻している。水廻りが北側に並び、勝手口からサービスコートを兼ねた東の庭へ続く。

今回の工事では、生活に必要な基本的なスペースを機能的につくることにした。今後、道路沿いの下屋を長屋門のように南に伸ばしていく予定である。かまど、外物置、駐車スペースなどを配置し、下屋と土手に囲まれた庭には、小さな菜園をつくり井戸を掘り、半外部の下屋と一体となるよう計画している。ポーチから南へ伸びる半外部空間、下屋と土手に囲まれた庭、サービスコートも兼ねた東の庭、見晴らしのいい2階。それぞれ性格の違う外部空間を配置し、コンパクトで機能的につくられた家での暮らしが豊かなものになるよう心掛けた。

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